ユーザビリティテストの実施
ユーザビリティテストとは、管理された環境で実際のユーザーがアプリケーションをテストし、使いやすさを判断する方法です。 ユーザーにタスクを実行してもらうことで、どこで問題が発生し、混乱が生じているかを確認できます。 監督者はテストの結果を記録し、その結果を開発チームやプロダクトオーナーに伝えます。
アプリケーションのユーザビリティテストを実施するには、テスト参加者を募集する必要があります。 テスト参加者には、本番アプリケーションのユーザーと同じスキルを持つ人を選んでください。
ユーザビリティテストを計画し、テスト参加者を募集してから、ユーザビリティテストを実施します。
ユーザビリティテストは通常、6段階に分かれています。
- テスト対象のタスクの選択
- テスト手順の文書化
- テスト方法の決定
- 参加者の選択
- テストの実施
- フィードバックのまとめ
テスト対象のタスクの選択
プロダクトオーナーと協力して、テスト対象のタスクを選択します。 最も一般的で重要なユースケースをカバーするタスクを選択してください。 たとえば、タイムシートアプリケーションのユーザビリティテストを実施するとします。
プロダクトオーナーは、ユーザビリティテストに次のような3つのタスクを指定します。
- ユーザーは、タイムシートアプリケーションに勤務時間を入力し、タイムシートをマネージャーに提出し、承認を受けます。
- ユーザーは、休暇の残日数を確認できます。
- 管理者は、タイムシートを確認して承認できます。
テスト手順の文書化
指定されたタスクを一連の手順に分解して文書化します。 これを資料としてテスト参加者に配布します。
タイムシートの入力方法は、次のとおりです。
- タイムシートアプリケーションを使って、その週の労働時間を入力します。
- タイムシートを提出し、マネージャーの確認と承認を得ます。
次の表を参考にしてください。曜日 業務 月 アジャイル手法のトレーニングを受講 火 アジャイル手法のトレーニングを受講 水 アジャイル手法のトレーニングを受講 木 通常業務 金 通常業務 - まず、曜日ごとにトレーニングと通常業務の適切なタイムコードを入力します。
- 入力済みのタイムシートを確認し、提出します。
テスト方法の決定
ユーザビリティテストは、モデレーターによる管理なしの環境またはモデレーターによる管理付きの環境で実施できます。 モデレーターによる管理なしテストを実施する場合は、テスト参加者がサポートを必要とするときに参考にできるため、テスト指示の簡潔さと質は非常に重要です。 モデレーターによる管理付きのテストを実施するメリットは、ユーザーの行動に即時に対応でき、質問もしやすいことです。
参加者の選択
プロダクトオーナーに相談し、ユーザビリティテストに参加するエンドユーザーのリストを用意します。
テストの実施
ユーザビリティテストの参加者が、タスクと一連のステップを理解していることを確認してください。 ユーザビリティテストの参加者には、テスト対象のタスクをサポートなしで実行してもらいます。 参加者がテストを実行する際にモニタリングし、メモを取り、すべての操作を数値化して評価します。 また、参加者も、テストを実行しながら、観察したことをもとにメモを取る必要があります。
フィードバックのまとめ
テスト参加者から提供されたメモをもとに、さらに参加者と話し合いを重ね、フィードバックをまとめます。 ユーザーパフォーマンスとユーザー好感度の両方の指標を評価するようにしましょう。 ユーザーのパフォーマンスと好感度は必ずしも一致しません。 新しいアプリケーションの使用では、ユーザーパフォーマンスは低くなりがちですが、好感度は高くなる場合があります。 逆に、パフォーマンスが高くても、好感度は低い場合もあります。