特殊性の設計の考慮事項

ルールの拡張性を確保するために、常にオブジェクト指向原則に従ってください。 たとえば、パラメーター化やダイナミッククラス参照（DCR）を使用して、将来の特殊化をサポートします。

特殊化を考慮に入れる場合は、以下の項目を意識してください。

• 特殊化レイヤーは、1種類のアプリケーションに特殊化する必要はありません。 代わりに、特殊化レイヤーはエンタープライズ内の複数のアプリケーションをサポートできます。
• 状況設定、パターン継承、データモデリングなどの技術により、アプリケーションの特殊化レイヤーを定義する必要がなくなる場合があります。
• 特殊化レイヤーは、複数の組み込みアプリケーションで構成できます。

Frameworkレイヤーは、再利用レイヤーの「すべて」のタイプです。 「フレームワーク」という用語には特別な意味があります。 「フレームワーク」は、実装アプリケーションで使用するであろうすべてのケースタイプにわたるアプリケーションを意味します。 「フレームワーク」は、それだけでレイヤー全体を表します。 実装アプリケーションのワークプールクラスは、フレームワークアプリケーションのワークプールクラスを拡張します。

「実装」アプリケーションという用語は、フレームワークアプリケーション以外のあらゆるタイプのアプリケーションを参照するために使用されてきました。 「実装」アプリケーションは、フレームワークアプリケーション上に構築される場合もあれば、そうでない場合もあります。 この用語は、フレームワークアプリケーションではない再利用レイヤーアプリケーションにも適用できます。 小規模な専用アプリケーションを活用して構成されたアプリケーションは、「モジュラー」とみなされます。

CI/CDパイプラインで本番環境にデプロイされたアプリケーションは、「本番」アプリケーションと呼ばれます。 本番アプリケーションは、「実装」アプリケーションの「すべて」の特別なタイプです。 本番アプリケーションが、他のアプリケーションの再利用レイヤーの一部または全部として使用されることはありえません。

ほとんどの開発作業では、エンタープライズアプリケーションレイヤーの上に構築された本番アプリケーションを開発することで、Minimum Lovable Product（MLP）を達成できます。 エンタープライズアプリケーションは、最初はPega Platform™レイヤー上に作られます。 そのエンタープライズアプリケーションは、1つ以上のPega Foundationアプリケーション上に構築されるように拡張できます。

以下のようなシナリオでは、フレームワークレスのアプリケーションが最適なアプローチです。

• エンタープライズは、ビジネスルールが大きく異なる複数の地域に展開していない。
• エンタープライズは、ベンダーが開発したフレームワークの実装を完了させることにしか関心がない。 エンタープライズがアプリケーションを拡張する必要がない。
• エンタープライズに、部門独自のアプリケーションを開発する部門が存在する。

特別なケースでは、開発作業において、1つ以上のアプリケーションを構築するための再利用レイヤーが必要になる場合があります。

この図は、北米のさまざまな地域にわたるアプリケーションの特殊化を示しています。 一番上に地域に特化した手順やポリシーが階層化されます。 システムがユーザーと対話したり、ケースを進めたりするたびに、その状況に最も適したポリシーと手順が選択されます。 たとえば、フランス語圏のケベック州に特化したポリシーや手順のみをそのレイヤーで定義する必要があります。 その他すべての地域のポリシーや手順の場合、その下にあるより一般的なレイヤーを順に参照します。

1つ以上のアプリケーションを構築するための再利用レイヤーは、次のようなシナリオで意味をなします。

• エンタープライズは、ビジネスルールの大きく異なる複数の地域にまたがっており、コア機能のほとんどが企業全体で再利用される。
• エンタープライズは、コアアプリケーションを活用しながら、さまざまな顧客タイプをターゲットにすることを目的にしている。 ビジネスルールは、お客様のタイプによって大きく異なります。